2018シーズンもオーストラリアグランプリが開幕戦となりました。今シーズンからドライバーを守るハロをつけることがレギュレーションに加わったことにより、マシンの見た目が大きく変わりました。また、抜きづらいと言われているアルバートパークサーキットでオーバーテイクの機会を増やすためにF1で初めてDRSゾーンを3か所に設置しました。セクター1からセクター3までまんべんなくストレートがあるアルバートパークサーキットだからこそできたアイデアでしょう。
予選では最終アタックでメルセデスのハミルトンがトップタイムをマークし、ポールポジションを獲得。以下、フェラーリのライコネン、同じくベッテルと続きます。ホンダPU搭載で期待されていたトロロッソは16位、20位と後方に沈みました。
2018年のオーストラリアグランプリもグロージャンのタイヤ脱落によるストップによりセーフティーカーが出動しました。これにより例年通りドラマチックな展開が起こります。セーフティーカーランのタイミングでベッテルがハミルトンを逆転してトップに立ちます。レース再開後、ハミルトンはファステストラップ連発でベッテルを追いますが途中で断念。ベッテルは2年連続オーストラリアグランプリに勝利。通算100勝目の舞台はアルバートパークサーキットとなりました。トロロッソ・ホンダについてはテスト期間では安定したクオリティを保っていたものの、一発の速さと安定性に欠けました。ガスリーが15周目にMGU-Hにダメージを負ってリタイア。今シーズンかMGU-Hの使用が年間3基まで制限された矢先、そのうちの1基を開幕戦で失ってしまうという手痛いスタートでした。僚機のハートレーも完走はしたものの唯一の周回遅れとなり、経験の浅いドライバーとは言え、トロロッソ・ホンダとして期待した結果を出すことのできない開幕戦のオーストラリアグランプリとなりました。
グランプリ直前にも開幕戦ならではのニュースが飛び交います。各チームのアップデートです。今シーズン、開幕戦へ向けて大幅アップデートを仕掛けたのはレッドブルでした。開幕戦直前のテスト走行ではフェラーリに匹敵する速さを見せ、マシンの進化を実感しました。オーストラリアグランプリの結果も4位、6位入賞を果たしました。メルボルンではフェラーリの2台とメルセデスの1台には速さが及びませんでしたが、この先安定した表彰台獲得が期待されます。